出産の3つの要素
知っていますか?
女性の大イベント出産は時間と共に進むのではないのです。
妊婦と同様、出産にも長いドラマがあるのです!
10ヶ月の間ママのおなかにいた赤ちゃんに会えるのもすぐですね。
出産日が近づくとドキドキの毎日です。
個人差はありますが、ママの体と同じに赤ちゃんも生まれてくるのに工夫をしながら誕生します。
出産はママと赤ちゃんの共同作業と言っておきましょう。
出産は苦しみを伴いますのでママの体力もとても重要です!
出産が進むためには大切な要素ですが、大きく3つあります。
1つは赤ちゃんを押し出すための「陣痛」(子宮収縮)
2つめは赤ちゃんが通る道「産道」
最後は赤ちゃん(大きさと回旋)です。
陣痛
赤ちゃんが生まれてくるには、子宮が収縮し赤ちゃんを押し出さなくてはいけない。
この子宮収縮が陣痛です。
陣痛によって子宮口が少しずつ開き赤ちゃんは少しずつ下りてきます。
陣痛は規則正しく起きて次第に強くなります。
そして、子宮口が完全に開くと赤ちゃんはそこを通り産道へと進むことができるのです。
陣痛があるから子宮から外の世界へ赤ちゃんが出ることができるんですよ!
この痛みはかなり痛いです!
しかし痛みのあとには感動が待っていますよ♪
陣痛の周期や時間は個人差があります。
初産の人は子宮口が全開大になるまで10〜13時間かかると言われています。
それを上手に子宮収縮の波に乗ることが大切です。
初めての出産で波に乗れるかしら?と思うママさん。
それは大丈夫です!
必ず助産婦さんがサポートしてくれます。
産道の広さ・やわらかさ
赤ちゃんの通り抜ける産道には軟産道と骨産道があります。
軟産道は子宮頸部といわれる子宮頸管、膣、骨盤底筋の部分で出産が近くなるとホルモンの影響でやわらかく伸び、骨産道は軟産道を包む骨盤で出産の時にホルモンによって骨産道全体が広がります(産道の開きやすさ伸びのよさは個人差が大きいです)。
出産には産道の広さ、赤ちゃんの大きさの関係が大切な要素にもなります。
妊婦中に太りすぎてしまうと産道に余分な脂肪がついてしまい産道が狭くなることもありますので、妊娠中からやわらかくする体操したり、体重管理はしっかりすることで安産のひとつになります。
一人目の出産の場合日常生活で体を動かすことは限られていましたので、私の一人目の出産のときは横になっていることが多く、体を動かすといったら掃除、洗濯、買い物くらいだったと思います。
そのお陰で長女のときはかなり難産でした。
その点、次女のときは上の子にまだ手がかかっていましたから公園に遊びに行ったり、幼稚園行事の遠足・運動会等に参加してはフル活動で体を動かしていたから超安産で済みました。
やはり無理なく体を動かすことは妊婦に限らずですが、良いことだと実感しました。
産道を通り抜けるので重要なのは、赤ちゃんの大きさと「児頭応刑機能」と「回旋」。
児頭応刑機能とは字のごとくなのですが、狭い産道を通ってくるため頭の骨の継ぎ目を互いに重ね合わせて頭を小さくする働きのことです。
赤ちゃんの頭の骨は薄くて骨と骨の継ぎ目が固まっていないから変化ができるんです。
赤ちゃんは小さな直径で頭が産道を通り、あごを胸に近づけ産道や骨盤の形に合わせて頭、体を回転させながら出てきます。
また、この回旋がうまくいかず出産が長引くケースもあります。
私の場合長女の時がそうでした。
子宮口が全開大にも関わらず、回旋の問題でなかなか出てくることができず、赤ちゃんの心拍の低下、酸素不足で緊急事態でした。
助産婦さんの他に小児科の先生までもが出動されて、私は生きた心地がしませんでした。
そこで、会陰切開をし急遽吸引分娩になり無事生まれました。
吸引分娩とは金属製またはやわらかいシリコン製のカップを赤ちゃんの頭に密着させ赤ちゃんを誘導する方法です。
カップで吸引された頭の部分に一時的に後が残ってしまうことがありますが、赤ちゃんの頭はやわらかいので日にちが経てば自然に消えていきます。
我が家の長女は、あとよりも頭をひっぱっているので出てきたときは頭が伸びていましたよ!
今思えば笑えますが、その時は形が治るのか心配で笑えませんでしたけど。
吸引は回旋だけの問題ではなく、へその緒が首に巻き付いている時や、頭が大きめで途中でひっかかってしまったりなどの原因で、赤ちゃんに酸素十分いかなくなって元気がないと判断された場合にも行われます。
吸引などで試みても赤ちゃんを取り出すことができない場合は、緊急帝王切開に切り替えることもあります。
帝王切開
帝王切開には2つのケースがあります。
「予定」と「緊急」です。
「予定」とは妊婦中に経膣分娩が難しいと予測され、あらかじめ手術の予定を組んで行うことです。
例えば「多胎妊娠」「前置胎盤」「さかご」など。
「多胎妊娠」とは双子の場合。
「前置胎盤」とは胎盤が部分的、または完全に子宮口をふさいでる場合。
ちなみに「さかご」とは通常、赤ちゃんは頭を下にしていますが、何らかの理由でおしりが下にきている場合です。
次女のときですが、6ヶ月ころに「さかご」と診断されて、先生には次の検診までに治らなければ体操を教えますと言われ、次の検診までは左向きで寝てくださいと言われました。
正直左向きに寝た位で直るのかよ〜と思っていましたが、言われた通り次の検診まではずっと左を向いて寝ていました。
すごく簡単なように思えますが、私には難しかったんです。
日頃右を向いて寝る習慣があったのでいざ左を向いて寝るとなると、かなり意識をしないと寝れなく油断をした時には右になっていました。
そして、頑張った甲斐もあり、次の検診時には「さこご」も治っていまして、看護婦さんはおなかをさすりながら「親孝行だね」と言われました。
「緊急」の場合ですが、陣痛が始まったけども微弱陣痛だったり、回旋がうまくいかなかったり、赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれてしまったり、胎盤機能の低下で酸素が行き渡らなかったときなどで緊急に帝王切開に切り替わることがあります。
もちろん、迅速に本人・家族の同意を得て行われます。