この発疹は何?
発疹はあせも、おむつかぶれなどの発疹が出る病気たくさんあると思います。
熱が出てから出るもの、熱が下がってから出てくるもの、熱は出ないけど発疹が出るもの、かゆみがあったりと様々です。
発疹の色や形状、出方で病気の診断ができることがあることをご存知でしたか?
全身に出ているのか、体の一部なのか、ママさんは発疹をよく観察して見て下さい。
感染症の場合は他のお子様にうつさないように心掛けましょうね!
どうして発疹が出るの?
赤ちゃんの病気には、発疹が出るものがたくさんあります。
発疹が現れる皮膚は、体のいちばん外側にあって最も広い臓器なんです。
皮膚は体の表面にあるので、病原体やそのほかの刺激に対する反応が目に見えて発疹という形になります。
発熱して出る場合に最も多い病気がウイルス感染です。
感染力が強く子供から大人に感染する病気もあって、風邪で発疹が出ることもあります。
発疹が出るのは、伝染性の病気や皮膚だけの病気とは限らないのです。
全身性の病気一つの症状の現れであることもあります。
子供の発疹に気づいたら、まず裸にし全身をよく観てみることです。
発疹が全身なのかそれとも一部なのか、どのように広がったのか、注意して観ることです。
発疹の種類
皮膚が小さくボツボツ盛り上がったものは丘疹(きゅうしん)といいます。
その中に水ぶくれができているものを水疱(すいほう)、膿がたまっていれば膿疱(のうほう)といいます。
水疱や膿疱は破れてただれ、やがてかさぶたになります。
皮膚から盛り上がらないで赤くなったものは紅斑(こうはん)といい、出血して紫色になったものは紫斑(しはん)といいます。
水疱のようにかゆみのあるものと、突発性発疹のようにかゆみのないものがあります。
どうやってうつるの?
ウイルス感染の病気は感染力は強いため人から人へとうつります。
感染のしかたは2通りあって、1つはウイルスが付着したものを触った手で口や鼻を拭いたときにウイルスが体内に入り感染する接触感染。
傷口からウイルスが入ることもあります。
もう1つは、せきやくしゃみなどの空気中に飛び散ったウイルスや、細菌を吸い込んで感染する飛沫感染(ひまつ)、人ごみや感染している人の側にいるとうつりやすくなります。
発疹が出たらまずどうするの?
発疹と同時に熱が出ている場合ですが、体から水分が奪われてしまいますし、水分が少なくなると熱も下がりにくくなりますので、高熱が出ている場合はこまめに水分補給です!
脱水症状を起こさないようにしてあげてくださいね。
湯冷ましやベビー用イオン飲料などを少しずつ何回かに分けて飲ませるといいと思います。
発疹がかゆくて不機嫌なときですが、ママの手で優しく叩いてあげたり嫌がらなければですが、冷たいタオルなどでその場所を冷やすのもいいと思います。
おっぱい・ミルク・離乳食は?
発疹と熱が出る病気は口の中に発疹が出て、口内炎になっていることも多く、おっぱいやミルクが飲みにくくなることもあります。
発疹や熱が出ている間は食欲が落ちても、水分補給をこまめにすることが大切です!
食べない場合は食べられるものだけ与えるほうがいいと思います。
おかゆなどの水分の多いものとか茶碗蒸しなど、のどごしがいいものとか。
熱いもの、冷たすぎるものはかえって刺激になってしまいますので、できるだけ避けた方がいいです。
病気にかかっている間ほとんど食べられなかった場合ですが、離乳食の進み具合を1段階前に戻して、少しずつ元のかたさに戻していってあげるといいと思ます。
お風呂は入っていいの?
発疹が出ていても、熱が37.5度あたりまで下がったら、軽くぬるめのシャワーやかけ湯をする程度。
湯船につかるのは発疹がなくなるか、全部かさぶたになってから。
タオルなどでこすらないように手で石鹸を泡立てて洗うことです。
タオルやスポンジなどでこすってしまいすと、石鹸成分の洗い残しでむしろ炎症のもとになりまから手で洗ってあげるのが良いです。
それでも、泡をよく洗い流してあげてくださいね。
突発性発疹や乳児湿疹は耳にしたことはあるかと思いますが、突発性発疹は、かかってから発病まで1〜2週間で、急に38〜39度の高熱が出てそれが3〜4日続きます。
そして、熱が下がると同時に赤く小さなブツブツした発疹が胸やおなか中心に全身に出てきます。
かゆみはなく3〜4日で自然に消えます。
高熱は出ますが、安静にしていれば治っていきます。
高熱のため、熱性けいれんが起こる場合があります。
まれに、髄膜炎・脳炎を起こすこともあるので、けいれんのときは即受診してくださいね!
乳児湿疹ですが、乳児期に出るすべての湿疹の総称です!
代表的なのは、脂肪漏性湿疹があります。
頭や髪の毛といった毛が生えているところに黄色いフケのようなかさぶた状になってこびりつきます。
これは皮脂が固まったもので、かゆみはなく汗腺ができあがる1ヶ月頃に出て、6ヶ月頃にはなくなります。
なかには乳児湿疹がアトピー性皮膚炎に移行していくものもあるそうです。
治療としては、アトピー性皮膚炎を除き、その他の乳児湿疹は肌を清潔に保っていけば、いずれ消えていきます。
かゆみが強いときは受診して医師と相談をしてみましょう。
アトピー性皮膚炎について
両親のどちらかに花粉症やぜんそくといったアレルギー性の病気があると、多くの場合赤ちゃんも受け継いでアトピー体質になってしまいます。
主なアレルゲンは赤ちゃん時代は卵・牛乳などの食べ物が多く、次いでハウスダストの中のダニや皮膚表面にいるカンジタ、ブトウ球菌などの影響が考えられます。
赤ちゃん時代は湿ったジュクジュクした湿疹が多いのですが、1歳を過ぎるころには乾燥してカサカサになってきます。
場所は手首や足首、体にも広がって行き、特有の耳ぎれを起こすお子様もいます。
かゆみが強いときは診察を受け炎症を抑える軟膏を処方してもらいましょう。
軟膏にはステロイド系、非ステロイド系と種類は多く、症状や湿疹の場所によって使い分けをしなくてはいけません。
ステロイド系は副作用の心配がありますので、医師の指示を守ることです。
治療ではアレルゲンを調べて除法することも大切です。
川崎病
1967年に川崎富作博士によって初めて報告され、原因が分からない病気です。
症状は高熱と発疹が出て、後遺症として心臓の冠動脈やほかの動脈に動脈瘤ができることがあるそうです。
発病した患者の約8割は6ヶ月頃から1歳にかけて、非常に注意したい病気です。
川崎病は特有の症状が見られます。
・5日以上続く発熱
・手足が腫れてパンパンになる
・手のひらや足の裏、手足の指が赤くなる
・胸やおなかなどに発疹がでる
・両方の目が真っ赤になる
・唇も真っ赤になり舌もいちご状
・口の中のどの粘膜も赤くなる
・首のリンパ節が腫れる
といった症状があります。
この病気の怖さは心臓に異常が起こる突然死の原因にもなることです。
それを防ぐために入院治療受けることになり、心臓の冠動脈に血栓ができないようにすることです。
症状が消えて退院した後でも、最低10ヶ月は心臓に異常がないか定期的に超音波の検査が必要です。
私の姪、現在14歳ですが6ヶ月ごろに川崎病にかかり、定期的に超音波の検査を受けていました。
小学生までは半年に1回、一年に1回と検査を受けていて、今のところ心臓に異常はなく元気に育っておりますが、将来の喫煙・アルコールは駄目ですと言われたそうです。
病院に行って伝えることは?
小児科を受診したらまず体に発疹が出ていることを伝えます。
感染症の場合他のお子様にうつすのを防ぐために待合室ではなく、別室で待つことになると思います。
発疹がいつ出て、熱が先かあとかどこに発疹が出てなどと、子供の様子をこまかく伝えることで診断に役に立つかと思います。
高熱が続くと肺炎などの合併症が気がかりになりますので、早めに受診することをおすすめします。